PILOTの顔料インク 強色(TSUWAIRO)

この4日にPILOTから顔料インクの強色(TSUWAIRO)が発売された。
知っている範囲ではPILOTの万年筆用顔料インクは初めてのはず。
国内大手3社(PILOT,SAILOR,プラチナ)の中では最後発となる。
同時にクリーニングキットも発売、こちらも最後発。

現在、自分がメインで使う万年筆のカスタムヘリテイジ91には、SAILORの顔料インクの蒼墨を入れて使っている。
大事な人への手紙を書くこともあるし、普段使いでもにじみの少ないインクを使いたかったからだ。
別に駄目ではないだろうが、いままでインクと万年筆のメーカー違いになんとなくモヤモヤしていたのは確かだが、PILOTから顔料インクの発売を特に待ち望んでいたわけでもなかった。
ともあれ、偶然発売を知って発売当日に顔見知りの文房具屋で取り寄せをお願いして手に入れた。

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強色 BlueBlack 箱外観

何というか、シリーズ名や色の種類より「売り文句」の方が目立つ。どうですかね・・・

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万年筆クリーニングセット

同時に入手した万年筆クリーニングセット。右側がチャックになっていて、使わないときにはしまっておけるのは便利だと思う。

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クリーニングセット 裏面

使い方は他社とほぼ同じ、セットには洗浄液が5袋入っている。

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左SAILOR蒼墨、右PILOT 強色BlueBlack

蒼墨との比較、蒼墨は50ml、強色は30mlだ。
PILOTの既往製品と同じ瓶だろうか? 少しクラシカルな感じがして、万年筆を使っているなぁと言う気になる。

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色の比較

蒼墨と強色でそれぞれ書いてみる。写真は書いた直後のもの。
蒼墨はカスタムヘリテイジ91でニブはF、強色はコクーンでニブはMなので、文字の太さが違うことには目をつぶって欲しい。

強色の方が色味としては青が強い。濃さは同等か。

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RHODIAのメモ帳でテスト

使った用紙はRHODIAのメモ帳。サイズ感が適当で方眼+ミシン目+リングとなるメモ帳は貴重で、かつ万年筆を用いても裏抜けがほとんど無い優れものだ。

10分ほど放置して、水を滴下してにじみを確かめた。

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にじみの確認

わかりにくいかもしれないが、左側のメーカー名の上にまたがるようにどぼっと水滴を落としている。
どちらもほとんどにじまず、大変優秀な結果となった。

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時間をおいたもの

時間をおいてみると、少し色味の傾向が変わってきた。強色は色の濃度がやや薄くなったように見える。
一方、蒼墨は黒みが強くなり墨染めの感じがする。
どちらも大変良い味を出しているが、強色の発色はオーソドックスで万人受けする感じだ。